■ デッキチェア fiume (フューメ) 開発記
檜創建と川上元美先生との新たな共作、デッキチェア fiume (フューメ)が新登場。
fiume とはイタリア語で「川」のこと。
その名の通り、流麗な曲線を用いた優雅なフォルムと木曽檜と椹(さわら)の作り出す美しいコントラストが特徴的な逸品です。
お披露目は、なんとイタリア・ミラノで2014年4月に開かれる展示会、ミラノサローネ。
O-Bath (mugen/infinity) と揃い踏み。ここでは、その優雅なスタイルと開発過程の模様をぜひお楽しみください。
・ミラノサローネ2014 (檜創建サイト)
⇒ http://www.hinokisoken.jp/jap/blog/milano_salone_2014.html
デッキチェア fiume (フューメ)
今回のプロジェクトは、岐阜県の「平成25年度商品開発事業」の採択を受け開発を進めました。
県より選定いただいたデザイナー川上元美氏を含めた、当社での打合せの模様。
檜創建メンバーは、小栗社長、堀内課長そして兼岩係長。
鋭いご指摘を真剣に聞き入ります。
ターゲットを「ホテル・旅館」と定め、近年の経営手法をいくつかのセグメントにして分析。テーマを高級化路線や、個室風呂にもアート性を求める「アート感覚でおもてなし」とし、基本コンセプトを、ゼロリクライニングを実現させる檜材利用のデッキチェア「アート性とゼロリクライニングの融合」としました。
製造の総責任者、檜創建次世代の星、マイスター兼岩。
難しい仕事が大好物の技術ジャンキーここにあり。
普段はユニットバス防水パン用の木製型枠など、高い精度の難しい仕事に従事。難しければ難しいほど燃える男。今、正にその熱い魂に火がつく瞬間(とき)ぃぃぃっ!!
製造に先立ち、まずはミニチュアを作って製造上・デザイン上の問題点や改善点を探ります。
我ながら、なかなか精工なミニチュア。もちろん、折り畳みも可能。
強度や角度や曲線のRなど、やはり現物を元に検討することが必要です。
ミニチュアでの検討が終われば、いざ製作。
木曽檜と椹(さわら)を積層圧着し、独自の技術で身体にフィットする滑らかな曲線を描きます。
一本、一本慎重に曲げの具合を確認しながらの、繊細な作業。
使用する金具も特注です。
難しい部分の検討は、やはりここ一番の喜和田先輩と。
龍虎、職人のプライドをかけた魂のぶつかり合い!
そんな経過をへて、晴れて試作品の完成です。
再度川上先生にもおいでいただき、最終検討。
木曽檜と椹(さわら)が織りなす、美しいストライプと優美な曲線のハーモニー。
天然木の絶妙な弾力が身体を支え、小川の流れをイメージしたオブジェのような雰囲気を醸し出します。
そして、いよいよカタログ用の写真撮影!
しかし、真上からと真横からのラインを綺麗に出すのはなかなか大変。
いつもお世話になる日新印刷さんとKカメラマンさんが、檜創建の倉庫で試行錯誤。
もちろん、兼岩も監督して指示を出します。
完成した fiume を前に、開発チーム揃い踏み。
中央左から、川上先生、県職員のお二人。
中央右から、小栗社長、堀内課長、兼岩係長。
イタリアのミラノサローネでは、ご来場の皆様からたくさんの賞賛のお声を頂戴いただき、開発の苦労もきちんと報われたのでした。
FIN