■ 丸桶浴槽の特需来る-炎の業師中田活躍
フランス人建築デザイナー Christophe Moreau(クリストフ・モロー)さんが、
2013年11月26日に来社された際、大変興味を持たれたのが丸桶浴槽。
ある物件でちょうど大量のご注文をいただいたこともあり、工場中が丸桶浴槽で
埋め尽くされておりました。
この丸桶浴槽、特に原型はありません。
日本の職人芸の神髄ここにありとでも言いますか、 職人の勘と技と経験で
一槽ずつ丁寧に仕上げいきます。
そして丸桶作りの鬼、喜和田からその弟子へ一子相伝の技が 受け継がれ
ていくのです。
過去の記事「丸桶浴槽作りの名人」も合わせてお読みいただけると、より一層
お楽しみいただけます。
冬のある日、ふと気が付けば工場中が丸桶だらけ。
大量のご注文をいただきまして、ありがたい限りです。
特注サイズの多い丸桶浴槽では、原型などはありません。
細長く切り、角度をつけた側板を張り合わせ、カンナで削って形を整え、
仕上げていきます。
削って確認、削って確認、削って確認のくり返し。
足元のカンナ屑が、その仕事量を物語る。
今は冬。外気温はたったの2℃。なのに職人はすでに半袖。
あんたは佐川か、と突っ込みたくなりますが、実はかなり重労働。
丸鬼の喜和田の薫陶を受け、一心不乱に削る職人。
まるで和太鼓乱れ打ち。
どん・どどん、どん・どどん、どん・どどん・どんっ!
見よ、この躍動感!
でも、しごかれすぎてちょっと放心。ちょっと半泣き。
それくらい魂を入れて作ってます。
一通り仕上がった後は、鬼軍曹の文字通り水も漏らさぬチェックが入る。
左の工場長でさえ頭があがらぬ職人魂。
もちろん、ここ一番では自ら腕を振るいます。
そして完成していく渾身の丸桶浴槽たち。もはや我が子同然。
手前から、オスカル、アンドレ、ルイ、アントワネットと名付けました。
生みの親、炎の業師中田明。
調理師免許を持つ異色の職人。中華料理ならなんでもござれ。
施工で会えたら、調理場と材料支給で腕を振るうよ。
四十男の、お・も・て・な・し♪
彼のヘアスタイル、入社時から鳥の巣に似てるな? と思ってました。
ちょっと某マンガの出演者をあしらってみましたが、違和感ありません。